・ 乾燥地で、葉物野菜がうまく育たない(解決数:2)

問題:1年目の畑にて、夏野菜のウリ類や豆類はそれなりに育ったのに、秋冬野菜の葉物が育ちませんでした。どれも発芽はしたのですが、本葉2、3枚の頃に枯れはじめ、やがて消えていきました。

 この畑は丘状で石が多いため水はけが非常に良く乾燥しがちな土地なので、「畝高を低めにする」「草を刈り過ぎない」ようにはしていましたが、葉物野菜が枯れた部分の土を見ると湿りが無くサラサラしていました。

石が多く乾燥しがちな土壌
石が多く乾燥しがちな土壌。深さ15センチ程掘ってもサラサラで湿りが無い。


解決1:1年目の失敗は、やはり畑が乾燥し過ぎていたためと捉え、2年目はもっと湿りを保つことを心がけました。

 具体的には、「種を降ろす部分にクワを入れ、宿根草の根と石を丁寧に取り除く」「土の鎮圧は強めにする」「覆土した後は草を多めにかけ、発芽してからも、かけていた草を取り除かない」等です。

 その結果、発芽した芽が着実に成長し、2年目の冬は数種類の葉物野菜を収穫することができました。(三重県 Sさん)

壬生菜と山東菜
2年目の畑で育った壬生菜と山東菜(1月撮影)

 

基本の理:畑の形状において「丘地」や「傾斜地」である場合、水はけが良すぎて乾燥しがちとなることが考えられます。こういった土地で畑をスタートする場合の心得は、「畝幅を広めにとり、畝の高さは低めにし、草を刈り過ぎないようにする」ことです。

 また、土質において「砂っぽい」「石が多い」という場合も、畑は湿りを保ちにくくなります。その場合はこの解決法のように、「種を降ろす部分だけで良いので、丁寧に草の根や石を取り除く」「土の鎮圧を強めにする」「草を多めにかける」等、特に作物の発芽から幼い時期までの期間に湿りを保つよう心を配ることで、繊細な葉物も育てることができます。

 畑に湿りが無いと養分も保ちにくいわけですが、その後年月を重ね、その場で草や微生物や小動物等の多くのいのち達が生死に巡るうちに、畑のいのちは豊かになっていくので、育てやすくなります。ニカワ質も作られますので、湿りを保てるような土質に変わっていくことも考えられます。

  どうしても乾燥し過ぎるという場合は、「溝に草を敷く」あるいは「畝を作らない(溝を埋め戻す)」等の対応も考えられます。適地適作の観点からは、乾燥を好む作物を作ること、もしも極端に乾燥する土地であるならば、果樹園にする等もひとつの答えです。

 

編集記:乾燥地での問題と解決について、他にもいろいろな事例があると思います。皆様の体験を、是非お寄せください。(2014/3/28)

解決2:"解決1"の翌年(3年目)のご報告です。2年目と同じように乾燥しないよう心がけることに加えて、適期に集中して種おろしをしたところ、更に豊かに育てることができました。うちの場合、秋冬野菜の葉物の種おろしの適期は、だいたい9月初旬~中旬のようです。(年間最高気温は34度、年間最低気温は-4度ぐらいの、中山間地です。)

 このような経験から気づくことは、経験が浅いときは、うまく育たない理由を土質が悪いのでは…、地力が無いのでは…、と考えがちでしたが、実は適期に作業できていないことも原因の一つだったかもしれないということです。「秋蒔きは、種を降ろす時期が1日遅れると、育ちが1週間遅れる」という言葉をどこかで聞きましたが、本当にそうだなと感じています。

 畦草をたくさん入れたりしながら栽培を重ねることで、畑の土質も徐々に変わり、湿りを保ちやすくなってきています。(三重県 Sさん)

3年目の畑で育った菜花・小かぶ・ビタミン菜
3年目の畑で育った菜花・小かぶ・ビタミン菜(11月撮影)