・地ネズミの食害対策

【過去のネズミによる食害】

畑は2箇所あります。1箇所は、水田から畑に変えて、15年、もう1箇所は、耕作されずに除草のため年数回耕起されていた水田を畑にして12年くらいになります。ネズミの食害は、当初の1,2年はなかったものの、その後は、じゃがいも、さつまいもが少しかじられるようになり、7,8年にもなると、だんだんひどくなってきました。

  • じゃがいも…年々食害がひどくなって、半分くらいはかじられるようになりましたが、7,8年も経つと、発芽して、株が少し大きくなった頃に、種芋が皮のみ残っているような食べられ方で、収穫ゼロの状態が3年ほど続きました。
  • さつまいも…サツマイモも年々食害がひどくなって、半分くらいはかじられるようになりましたが、7,8年も経つと、つる挿しをして、1か月以内に、つるの半分くらいが、つるを挿したところに穴が開いて、土中につるが引き込まれて、つるが食べられ、無くなってしまうようになりました。育った芋もかなり食べられていました。
  • たまねぎ…玉が大きくなる5月ころから、2~3割くらいかじられました。収穫前に、だんだん、減っていく状態でした。
  • 里芋…できた子芋はもちろん、種芋もかじられました。被害が3分の1くらいあったときがあります。
  • 空豆…株が20cmくらいに成長したころ、根、茎を食べられ枯れる。半分くらいが枯れました。
  • その他…白菜、ニンジン、ダイコン、チューリップなども被害にあいました。また、ニンニクまでかじられたことがあります。

【対策】

  1. ネズミを捕獲する
    ネズミが増えてくると、地面に穴があき、そこから地上の作物を食害します。ネズミ穴を少し広げて、板両バネ式のネズミ捕り器(インターネットで購入できます。)(餌 サツマイモ)を設置して捕獲しました。簡単に捕獲できます。タマネギの食害の場合は、食べられた箇所の地面に穴が開いているので、そこに設置すると簡単に捕獲できるので、被害をかなり押さえられます。
    食害に一定の効果があると思いますが、捕っても、捕ってもすぐに増えてくるように思われます。 
  2. モグラ穴を潰す
    スコップでネズミの巣、穴、モグラ穴を潰す。畝全体に、スコップの刃を20cm間隔くらいに入れ、スコップを前方へこじて、モグラ穴を確認の上、足で踏みつぶす。その時に、穴の中に、枯草を敷き詰めた、ネズミの巣を見つけることもあります。モグラの主道は、畝の長さに沿って、走っていますが、ところどころに横穴があって、そこがネズミの巣になっているように思われます。
    スコップで畝のモグラ穴を完全に潰すのは、かなりの労力を要します。畝幅1.2m長さ20mくらいの畝で1時間以上はかかると思いますが、1回行うと、次の年は、ほとんどの場合、1本しかモグラ穴が走っていないので、1回行うと、次からは労力を軽減できます。

【効果】

ジャガイモは過去に3年間は、種芋を食べられて、全滅したことがありますが、この2年間はネズミの食害はゼロです。サツマイモもこの2年間は食害ゼロです。タマネギも被害が多かったのですが、1%くらいの被害で済んでいます。昨年サツマイモを掘り上げた時、モグラの穴が芋の近辺を通っていましたが、ネズミの食害はありませんでした。

年数のたった畝は、モグラの穴が数本通っていて、モグラの廃道になった穴にネズミが巣を作り、徘徊しているように思います。

モグラ穴を完全に潰した畝は、その後モグラが通ったとしても、ネズミが横穴等の巣を作っていなければ、ネズミはほとんど通らないと思われます。ですから、作物を植える前に、モグラ穴を完全に潰しておけば、収穫時にモグラが通っていても被害がなかった、あるいは少なかったと思われます。

この2年ほどは、ネズミの食害を防いでいますが、あと数年は様子をみないと、答えはでないと思います。

 

【モグラの捕獲】

「モグラひっこし」という捕獲器で比較的簡単に捕獲することができますが、半年もすれば、モグラの数が元に戻るように思われます。また、捕獲することによって、かえって、ネズミがモグラ穴を駆け巡るように思われます。ですが、植え付けた苗がモグラに掘り上げられたりするので、時々に捕獲しています。

 (2018/2/15 大阪府在住(上記の畑は奈良県)岩住洋治さん投稿)

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