第22回 妙なる畑の会 全国実践者の集い -事例集-

6.畑における草との関係

【事例6-1】セイタカアワダチソウが繁茂し、浅根が張りめぐらされている。とりあえず種を下す場所、イモなどを植付ける場所だけ除根しているが作物はよく育たない。(茨城県 Iさん、約7年目)

 

【事例6-2】会社勤めをしつつ、昨年(2013年)から、農地約6畝を借りて野菜作りをはじめました。お借りした農地は、数年間放置された土地で、「せいたかあわだち草」を主体とする草におおわれていました。「せいたかあわだち草」の地下茎が密集していたため、備中とクワで一部区画については取り除きました。不耕起で対応する場合、どのようにするのがよろしいでしょうか。ご教示いただけますと幸いです。(愛知県 Hさん、約2年目)

 

【事例6-3】草の管理を適期にするのも課題です。特に冬野菜の草管理はイタリアンライグラスが多いこともあって大変になっています。冬野菜の種子播き前などには予め草刈りをしておきます。しばらくそのままにしておいて再び草が生えてきた時に再び草刈り機にて深刈りをしてやり、その後すぐに種播きなどをします。後の草管理が楽になるようです。ただ、あまりうまく決まりますと草がなくなってしまい、かえって虫害が増えるようなことも感じております。(徳島県 Oさん)

 

【事例6-4】田畑に共通することでの疑問なのですが、今住んでいる喜多方市山都町では何年もの間、耕作されずに草や木が生えてくる土地もあります。そのような土地で田畑を営む場合、自然農の考えでは放置された期間が長い程、その土地は自然に豊かになっている(く)とされていると思います。年々、草の勢いが増している様子を見るとそうなのだろうなと納得するのですが、実際その土地で作物を育てようとした場合、宿根草の草や根が固い草、更に柳などの木まで生えてきて、そこに種を蒔いたり、苗を植えたりするのは、とても手間のかかる作業になると思います。そこで疑問に思うのが、実際お借りしている土地で全てに手が回らない時に(それはそれで別の問題ですが、ここではそれは別として)その土地はそのまま放っておいて豊かにした方がいいのか、あるいは年に数回は草刈りだけはしておいて、そういった後の作業時にやっかいになる草や木の成長を押さえておいた方がいいのか、お聞きできましたらありがたいです。(福島県 Aさん)

 

【事例6-5】葛で覆い尽くされた遊休地を開墾して使い始めた際に、葛の根を根絶しようとして大変な思いをしましたが、野菜の世話をしているのか、葛の世話をしているのか分からない状態で、心身がつかれました。今は、冬瓜やカボチャならば葛の中でも育つということが分かり、野菜が初期の頃に一度地上部を草刈りする程度で、地下部の根っこの相手はせずともよくなりました。(石川県 Kさん、約4年目)

 

【事例6-6】(果樹園において)樹木の下草刈りは5月と11月の年2回行い、夏場の草刈りは樹木に触れるところだけ刈り乾燥を防ぐために伸ばしたままにしておきます。草の生えにくい圃場には土手の草などを刈って入れるようにしました。

 果樹は草刈りと道法さんの切り上げ剪定が作業の中心です。このやり方なら無農薬、無肥料でも果樹栽培は充分やっていけると確信しています。(広島県 Iさん、約4年目)

 

【事例6-7】チガヤ、セイタカアワダチソウ等が根強く残り、1年手入れをしないとすぐにこれらの草に覆われてしまいます。毎年色々植えておりますが、葉もの(特にホウレンソウ)、果菜類(ナス、ピーマンなど)がなかなか育ちません。大豆、小豆はよく育つので、根気よくそれらを続けるのがいいでしょうか。(茨城県 Kさん、約7年目)

 

【事例6-8】雑草対策。具体的に「根こそぎ除去する必要がある宿根草」「タネがつく前に刈り倒しマルチ化で応じられる草」「むしろ残したままにしておくことで、地温や湿度を安定させて生育環境を整える草(あるいは本命作物が不作のとき代替食糧になる草)」といった種類の見分け方、活用法が明確に示されている情報源が乏しい。(三重県 Hさん)

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